記事一覧

◎ 森に眠る魚  角田光代

 

双葉社 2008年12月
東京の文教地区の街で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。
――あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追い詰められていゆく。凄みある筆致であぶりだした母親たちの深い孤独と痛み。著者母子小説の衝撃作!
前半はあまりに穏やかに進んだので 角田さんらしくないなぁと思っていたけれど 後半はまさに角田ワールド
息の詰まるような心が絡み合います
 
今の生活から抜け出したくて無理をしてマンションを買った繭子 学生時代から都会的な友達に馴染めなかった容子 周りに振り回されるのでなく自分の思い描く心豊かな生活を送りたいと望む千花 自分の心の弱さを克服して誠実に生きたい瞳 結婚前からの恋人から未だに自立できないかおり
 
書き出しを読んだ時は どうしてこんな物語を切断するような各人の状況を細切れに描く始まりなんだろうと思ったけれど ラストにまた同じような描き方で締める事でその意味合いがとても腑に落ちた
それぞれと出会う前の各人の生活を 離れていった後の生活を描く事によって それぞれが付き合いの中でどんなふうに変化したのかがとてもわかりやすくなっている
 
人と親しく関わる事の難しさ・・・お互いを尊重しあいながら寄りかかる事なく親しく付き合ってくってほんと難しい
この物語は 母親という立場で描かれているけれど 母親としてだけでなくどんな人でも同じなんだろうな
スポンサーサイト



コメント

No title

にゃーごさん>同感です。最近30年来の友人と集まったのですが、その抱える悩みが昔と桁違いで、掛ける言葉がなく、絶句しました。
生きていく年数が増えるにつけ、歩む道が大きく違うけれど、やはり寄り添いたい気持ちに変わりなく、慎重に言葉を選ばなければなぁと思いました。

No title

☆ふわちびさん
そうですよね・・・ 学生時代はそれなりに悩みもあるつもりでいたけれど 今になってみると桁がちがいますよね
例え友達でも ううん、友達だからこそお互いの間にある一線を尊重しなければいけないのだと思います ほんとうに難しい(*´ο`*)=3

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

にゃ~ご

Author:にゃ~ご
読んだ本を忘れないよう 備忘録^^; TOP写真はパリの本屋さんです♪

管理メニュー

カテゴリ

ブロとも申請フォーム