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◎ 負けんとき ヴォーリズ満喜子の種まく日々  玉岡かおる

 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
              新潮社 2011年11月
時は明治半ば、播州小野藩最後の大名・一柳末徳の娘として生まれた満喜子は幼くして母と死に別れ、封建的な父とその愛人たち、異母姉妹と一つ屋根の下で孤独な少女時代を過ごした。華族ながら平民と同じ学校でアメリカ人教師から英語やキリスト教の精神を教えられ、神戸女学院に進んで音楽を学ぶ。年頃の満喜子の胸にはいつしか乳兄弟の佑之進がいたのだが、彼とは結ばれず、傷心の満喜子はひとりアメリカへ留学することに決めた―。播磨小野藩最後の大名の娘一柳満喜子と近江兄弟社を興したアメリカ人W.M.ヴォーリズ。封建的な世に抗い、自分の生きる道を探した二人の出会い。
 
キリスト教伝道のため来日し、近江兄弟社を設立したW.メレル・ヴォーリズは建築家でもあり、関西学院、同志社大学、軽井沢ユニオン教会など全国で数々の西洋建築を手掛けた。メレルと満喜子は周囲の猛反対のなか結婚するが、近江八幡に入った彼女は再び封建社会と闘いながら幼児教育に邁進する。次々と難関を乗り越えるが、戦争中は辛い日々を送る。しかしメレルが後に「天皇を守ったアメリカ人」と称される出来事が起きるのだった―。アメリカ人伝道師と、日本の華族令嬢の結婚。数々の逆境に立ち向かい、共に負けずに闘った日々。
ヴォーリズの建物のファンなので 奥様のお話と聞いて飛びついて読んでみた
 
奥様のお話ですがヴォーリズの魅力も満載! 作中にもありましたが “家を見れば、建てた人もわかる・・・” ヴォーリズ建築を見て私もずっと思っていたんですよね~ ほんとうに優しい家なのです 住む人の立場に立った暮らす人の事を精一杯考えた家 形式にこだわらず 日本も西洋もなく ただその家に住む人が気持ちよく暮らせる家・・・ そういうものが伺える彼の生き方も描かれていて なんか 納得!って感じです
 
そしてその奥様 “元華族・・・ふ~んそうなのか~”っと簡単に思っていたけれど この時代 華族が外国人と結婚することの大変さを全く解ってなかったです^^; 華族としての枷、女性としての枷 そういうものに真っ向から立ち向かった方なのですね
 
このお話を読んで 満喜子さんだけでなく当時の意識的な女性の方々の苦労がひしひしと伝わってきました
満喜子の母や矢嶋梶子 岩倉使節団でまだ7~10歳と言う歳でアメリカへと留学した 津田梅子山川捨松、永井繁子 満喜子が母と慕う広岡浅子<注1> 彼女達の人生を掛けた戦いがあってこその今なんでしょうね・・・ぜひ彼女達の物語も読んでみたいと思いました!
 
 
題名にもなってる 「負けんとき」 は 広岡浅子(三井家の子女、嫁いでからは婚家の広岡家の為に奔走し事業を支えた女傑)の言葉です
「そないに肩肘張らんと。 ―― あのな、勝とうとしたらあかんのどす。大阪は勝てへんのが華。相手を勝たしてなんぼが商売どす。けどな、負けへんのどす、絶対自分に負けんと立っとるのどす。」
 
奥深いですね・・・(*´ο`*)=3
 
 
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