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◎ 母の遺産 新聞小説  水村美苗


中央公論新社 2012年3月
家の中は綿埃だらけで、洗濯物も溜まりに溜まり、生え際に出てきた白髪をヘナで染める時間もなく、もう疲労で朦朧として生きているのに母は死なない。若い女と同棲している夫がいて、その夫とのことを考えねばならないのに、母は死なない。ママ、いったいいつになったら死んでくれるの? 親の介護、姉妹の確執…離婚を迷う女は一人旅へ。
 
『本格小説』『日本語が亡びるとき』の著者が、自身の体験を交えて描く待望の最新長篇。
なんと言うか・・・(;-_-) =3 フゥ 読むだけで体力を消耗したような気持ちになるなぁ
自分勝手な母親に振り回されて介護にふらふらになっている主人公に 夫は離婚を切り出そうとしている・・・
でも しんどいのはそんなことじゃなく この親子の思いやりのなさ
 
主人公は お母さんの自分勝手を事あるごとにあげつらうのだけれど 本人も同じ性格なんじゃないかな
お母さんは確かに我が儘だとは思うけど 主人公が言うほどに心無い人には思えない
反対にお母さんを非難すればするほど 主人公の思いやりのなさに目が行ってしまう
 
 
そして これが作者の体験を交えているというのだから どんな人生を歩んでられる方なのか・・・
 
母は78歳で初の自伝的小説『高台にある家』を上梓した水村節子(1922-2008)。父親の仕事の関係で12歳の時に渡米。ボストン美術学校、イェール大学フランス文学専攻、イェール大学大学院仏文科博士課程修了
プリンストン大学講師、ミシガン大学客員助教授、スタンフォード大学客員教授として、日本近代文学を教える。
プリンストン大学で教鞭を執る傍ら日本語で小説を書き始める。夏目漱石の未完に終わった『明暗の続きを書いた『續明暗』で、1990年芸術選奨新人賞を受賞。欧文が部分的に混在する横書きの『私小説 from left to right』で、1995年野間文芸新人賞を受賞。エミリー・ブロンテの『嵐が丘』を戦後日本を舞台に書き換えた『本格小説』で、2003年読売文学賞を受賞。2009年には『日本語が亡びるとき』で小林秀雄賞を受賞し、同賞を夫婦でものにしたことになる。その時点ですべての単著が賞をとっている。2012年、『新聞小説 母の遺産』で大佛次郎賞を受賞。夫は東京大学経済学部名誉教授の岩井克人。(wikipediaより)
 
元祖バイリンガル 一流大学を出、一流大学で教え 小説を書けば書くたびに受賞  凄い経歴です
なのに 体験を交えて書かれたと言うものが どうしてこんなに悲惨なの・・・?
 
 
読んで楽しい小説ではないのに、この吸引力はなんなんだろう 作者に対しての興味もあるのだけれど
それだけではない、凄まじい力があるように思う  これが作家としての力量というものなんだろうか・・・
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