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◎ 火の闇 《飴売り三左事件簿》  北重人

お家騒動に巻き込まれ 武士を捨て飴売りとなった三左  腕が立ち、肝も据わり、頼りになる

市井のもめ事・難事件を鮮やかに処理 殺人事件の下手人捜し、敵討ちの助っ人・・・
飴売り三左の行くところ、難事件が解決する

江戸の町に、人の心に、飴売りの声が沁み渡る 


「問題小説」08年10月から09年10月まで、3ヶ月ごとに掲載された5編をまとめた1冊
最後の「火の闇」が著者の絶筆となった・・・

きびしい取り立てで夜叉面のお辰と呼ばれていた遣り手の金貸しお辰が 死の病を得てしたことは・・・「観音のお辰」
女房目当てに罠に嵌められ 恋女房を死なせた宗次は復讐を遂げようとするが・・・「唐辛子売り宗次」
昔の友人で今では側用人になっている友人から預けられた謎の男“了五”その素性は・・・「鳥笛の了五」
三左の住む長屋で世話にならぬ者はない 面倒見のいいお円婆さん ひとの幸せとは・・・「佛のお円」
三左が武士を捨てるきっかけとなったお家騒動 派閥の渦に巻き込まれた与十郎・・・「火の闇」


何気ない物語なのだけれど それぞれに人の生き方を考えさせられる
「夏の椿」でも思ったのだけれど 時代物でありながらそれぞれの問題がとても身近に感じる

「夏の椿」は今の地上げ屋を連想させられたし 「火の闇」は会社の中の派閥抗争 「蒼火」は無差別殺人などの今の時代に多く見られる無機質な殺人犯 
時代背景を江戸時代においているだけで この作者の掲げるテーマは現代にも通じるんじゃないかな

地味ながらも しっとりと心に染み入ってくるような物語でした
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コメント

No title

たぶん、これを書いた頃の作者に死は身近だったはずです。
なんともいえない小説の中にながれている静謐な空気、
もうこの人の新しい小説が読めないとは、残念です。

No title

やはり心惹かれる内容です。
これが読みたくて、北さんを読み始めたんですが、まだ、蔵書の中には無い。
本当に惜しい方でした。

No title

☆rokotanさん
ですよね・・・ そう思って読むとまた違った物が感じられます

ほんとうに もっともっと多くの作品が読みたかったです!
作家活動をされた期間が短すぎる~(ノ_・。)

No title

☆たけのこさん
特に目立った展開があるわけでなく 地味な作品だと思います
でも その穏やかな雰囲気が 私にはたまらなくツボなんですよ~

ほんとうに なんとも残念でなりませんね。。。

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