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◎。荒城に白百合ありて 須賀しのぶ

荒城に白百合ありて 須賀しのぶ
KADOKAWA (2019/11/21)

薩摩藩士の岡元伊織は昌平坂学問所で学ぶ俊才であったが、攘夷に沸く学友のように新たな世への期待を抱ききれずにいた。そんな中、伊織は安政の大地震の際に、燃え盛る江戸の町をひとりさまよい歩く、美しい少女を見つけた。あやかしのような彼女は訊いた。「このくには、終わるの?」と。伊織は悟った。「彼女は自分と同じこの世に馴染めぬいきものである」と。それが、伊織の運命を揺るがす青垣鏡子という女との出会いであった。魂から惹かれあう二人だが、幕末という「世界の終わり」は着実に近づいていて―。激動の時代に出会いし二人の、悲劇の幕が、いま開く。 


これは面白かった!
幕末を舞台にした作品で一見恋愛ものなのだけれど 主題は『人間の資質』なのかな… 幕末という熱い時代に 何事にも動かされない自分の心を持て余した男女の物語と私は捉えた

この二人の『同質の物に惹かれる心』というのは やはり愛と呼んでいいんだろうな… 周りとは違う自分の心に恐ろしいほどの孤独を感じていた二人の 強く惹かれ合う心はとても切ない
幕末という人々の激しい心が燃え盛りぶつかり合った時代を舞台に このふたりの何事にも淡々とした心の対比が際立っていて とても上手い設定だと思う

幕末という時代の描き方も ややもすればのめり込みがちになるこの時代を いい距離感で描いていると思う 簡潔に描きながらも 朝廷、幕府を中心とした 会津、薩摩、長州 各藩の動きや 会津、薩摩の内部の動きも解りやすく描かれていて解りやすいし 実在の人物と架空の人物(主人公たち)の絡め方も とても自然だとおもう

これは私の勝手な妄想なのだけれど 須賀さん自身がこういう方なんじゃないかな
子供の頃から皆が夢中になるような事に夢中になれず どこか冷めた目で見ている自分を感じ 他者と違う事に孤独を感じていらして そんな自分と同じような(理解してくれる)を求めていたというか…
そんなふうに感じたから これを恋愛ものとしてより個の資質の物語だと感じたのかもしれない


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コメント

No title

須賀しのぶさんは何作か読んだことがあります。
これは幕末が舞台なんですね。面白そう。読んでみたいです。

Re: No title

須賀しのぶさん 読まれているんですね!
ぜひ他の作品も読みたいと思っているので お薦めがあればおしえてくださいませ^^

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