記事一覧

◎。風は西から 村山由佳

風は西から 山村由佳
幻冬舎 (2018/3/27)

大手居酒屋チェーン『山背』に就職し、繁盛店の店長となって張り切っていたはずの健介が突然、自ら命を絶った。なぜ彼の辛さをわかってあげられなかったのか― 恋人の千秋は悲しみにくれながらも、同じく息子の死の真相を知りたいと願う健介の両親と協力し、「労災」の認定を得るべく力を尽くす。だが『山背』側は、都合の悪い事実をことごとく隠し、証拠隠滅を図ろうとするのだった。
千秋たちはついに、大企業を相手にとことん闘い抜くことを誓う。


実際の出来事を下敷きにしているだけに やるせなくて涙が止まらなかった
よく こういう問題を語る時『なぜそこまでがまんするのか?死ぬくらいなら辞めたらいいのに』っと言われるけれど これを読んでいるとその理由が解るような気がする
ビルから飛び降りた日 帰宅途中に明日起きるための目覚ましを買い(寝ていないのでどんどん起きれなくなって追加の目覚まし) 直前にはお弁当を買って温めて貰っている
きっと飛び降りるつもりなんてなかったんだろう でも、ふと魔が差したんだ・・・
理屈なんて通らない魔の時間 心身ともに疲れ切って無意識の身体にそんな時間が忍び寄ったのだろう

『山背』の対応にはほんとうに腹が立った 実際の『和〇』の経緯も調べてみたけれど かなり忠実にこの物語に反映されているようです
実際に亡くなった方やこの思いをされたご両親の事を考えると もう二度とこんなことは起こって欲しくないと願うばかりです 


スポンサーサイト



コメント

No title

実際の出来事にかなり忠実に描かれていたのですね。なぜ辞めなかったのと思ってしまいますが、「魔の時間」がフッとできるというのはわかるような気がします。

Re: No title

お返事遅くなってすいませんm(_ _;m)三(m;_ _)m 
実際にあったことが下敷きになっていると思うと やるせなくてやるせなくて・・・ 判断する力が無くなってしまう前に何とかならなかったのかと歯噛みする思いです

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

にゃ~ご

Author:にゃ~ご
読んだ本を忘れないよう 備忘録^^; TOP写真はパリの本屋さんです♪

管理メニュー

カテゴリ

ブロとも申請フォーム