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◎ 老乱  久坂部羊



朝日新聞出版 (2016/11/7)
在宅医療を知る医師でもある著者が描く迫力満点の認知症小説。
老い衰える不安をかかえる老人、介護の負担でつぶれそうな家族、二つの視点から、やっと見えてきた親と子の幸せとは? 現実とリンクした情報満載の新しい認知症介護の物語。

医師、家族、認知症の本人の それぞれの切実な“不都合な"真実を追いながら、
最後にはひと筋の明るいあたたかさのある感動の長篇小説。

著者は再発したがん患者と万策尽きた医師との深い葛藤をえがいた『悪医』で日本医療小説大賞を受賞している。
介護する側には なかなか計り知れない認知症の方の心の中を覗けるような 認知症の方目線の記述は とても興味深いものでした
多くの認知症の方と接してきたお医者様ならではの 貴重な作品ですね
私が当事者でなかったら ☆5か☆4.5だったと思います^^;

認知症の方目線の記述は ほんとうに有り難い こんな風に思うのか、こんな風に混乱していくのかと とても勉強になりました
ある程度想像はしていましたが 介護中に読んでいればもっとお義母さんの気持ちがわかったかも知れないと残念に思いました


ただ 介護側の嫁の記述は その立場なんで納得がいかないことも多々あり
そんな 自分達の生活の事だけ考えて『おじいちゃんが惚けたら大変!』と思ってるわけじゃないし 認知症が治らないのも解ってるし どんなことも受け入れたほうがいいのも解ってる
解っていても 気持ちがついて行かないのです…
本人の事を思って色々すればするほど 裏切られると 認知症だからしょうがないと解っていても 気持ちがついていかなくなるのです

子の智之が『認知症の人を受け入れる』という話で 医師に問うシーンがあります
「排泄の失敗くらいならいいですけど、運転して事故を起こすとか、火の不始末で火事をだすとかのトラブルも受け入れるようにするんですか」
「そのほうがいいでしょうね。無理に止めたり自由を奪うと、悪い方向に行ってしまいますから。何かあったらこちらがすべて責任を負うから自由にしていいと言ってあげるのがいいんじゃないでしょうか。そうすれば、ご本人も申し訳ないという気にななって、自分から無理はしなくなると思います。」

そんなの 無茶苦茶だと思う! 
もし事故を起こしたり、火事をだして 家人はまだしも他の人が亡くなったりしたら 取り返しがつきません 責任なんていう問題じゃない!
『認知症の方の言う事には逆らってはいけない』と言うのは身に染みていますが これはあんまりです 確かに落ち着いたら無茶をする事も減るとは思いますが 全く無くなるわけではないのです これはいくらなんでも無責任だと思います

…っと 認知症問題には つい熱くなってしまいます^^;
認知症に関してはお医者様もまだ手探り状態のようです 先生によっておっしゃる事も随分違います 自分なりに勉強して 我が親(我が事かな?
)にいいと思う道を見つけていかなくてはいけないのでしょうね…

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コメント

No title

運転の件!
確かに!!

うちも、母が乗ってる車・・・アチコチこすってる(TT)
この前は、会社のチェーンに突っ込んだ
相手が人だったら・・・と思うと

少し前に、鉄道事故の報道が有りましたよね!
遺族に請求された金額聞いて腰抜けた・・・

No title

☆あかんたれさん
この小説も その鉄道事故の裁判に触れられていました
結局は最高裁で勝訴されたらしいですが 認知症のご家族に責任がないというのではなく その時々の状態で判断すると言う事だそうです

家の義母は車じゃなく原付だったのですが それでも止めさせるのに苦労しました
しっかり者の義母は「危なくなったら自分で止めるから」と言っていたのですが 認知症になるとそんな判断は出来なくなりますね
認知症でなくっても なかなかきっかけがないと難しいと思います
自分から免許の返納をされる方って ほんと偉いわ~

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