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〇 墨龍賦  葉室麟



PHP研究所 (2017/1/25)
デビュー前から、海北友松という男を書きたかった――葉室麟。
遅咲きの著者による50作目の記念すべき小説は、武人の魂を持ち続けた絵師を描く本作『墨龍賦』。

武士の家に生まれながらも寺に入れられ、絵師になった友松だが、若き明智光秀の側近・斎藤内蔵助利三と出会い、友情を育んでいく。そんな折、近江浅井家が織田信長に滅ぼされ、浅井家家臣の海北家も滅亡する。そして本能寺の変―。
友松は、海北家再興を願いつつ、命を落とした友・内蔵助のために何ができるか、思い悩む。迷いながらも自分が生きる道を模索し続け、晩年に答えを見出し、建仁寺の「雲龍図」をはじめ、次々と名作を生み出していった海北友松。
狩野永徳、長谷川等伯に続き、桃山時代最後の巨匠となった男の起伏に富んだ人生を描く歴史長編。4月11日から京都国立博物館で友松の大回顧展が開かれることで早くも話題だが、本能寺の変の舞台裏についても、著者自身の推理が端々に光っており、絵師の目から見た戦国絵巻としても愉しめる。
この時代を描いたと考えるとまあまあだったけど 海北友松を描いたものと考えるとちょっとなぁ…
全体を通しての思想というか倫理観というか そういうものも合わなかった

友松の資料が少ないと聞いたことがあるので想像に依る所が大きいんだろうけれど 友松が魅力的じゃないのが哀しい
『斎藤内蔵助利三』との逸話から考えたら もっと情の篤い魅力的な人だったんじゃないかと想像していたので この友松はなんか薄っぺらい気がして…^^;


ただ 当時の歴史を知るにはとても面白かった 
寺院や僧侶の在り方や 宗教間の争いについては目から鱗! 
ー戦国時代の京の寺院は、宗教間の争いに備えて濠をめぐらし、兵も備えていた。中でも比叡山は、源平争乱のころから僧兵が朝廷ですら侮り難い力を発揮してきたのだ。— 
比叡山の僧兵は有名ですが、他の寺院も濠までめぐらし兵を備えていたんですね

そして 法華宗と比叡山とのもめごとに触れているのだけれど これがびっくり!
ざっと紹介すると
ー法華宗は法華経を第一とする信念から、布教の際に他宗派を攻撃したため他宗派と軋轢が絶えなかった。そんな中 比叡山の僧と法華経門徒が宗論を行い、比叡山側が敗れた事で比叡山側が憤り 本願寺などに協力を求め法華寺院を攻めた。
激戦の末、法華宗21本山すべてが炎上、法華宗諸本山は本尊聖教を背負って堺に落ちのびた。—
って… お坊様、過激すぎじゃない?
 

なんだか 信長の比叡山焼き討ちをとっても非道な事だと思っていたけれど こういうご時勢ならば 思っていたほど特別な事じゃないのかも… 

そして 寺院に武士の世界から零れ落ちた人達(家が潰れたり、一族が滅びその生き残りだったり、武士の3男以下の子息だったり)が 沢山身を寄せていたのですね
そして 恵瓊のように僧籍に身ををいたまま武士の戦いに協力するものや 友松のように還俗して武士として起つことを願うもの… いずれにしても 宗教って、僧侶って いったいなんだったんでしょうね^^;
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